添乗員さんが行って良かった国を教えて!
次はどこに行こうか迷っているのよね~
ツアーに添乗していると、お客様から次の行き先を相談されることが良くあります。
筆者は、これまでに世界103ヵ国を案内してきましたが、どの国もそれぞれに素晴らしく、本音を言うと順位を付けることなんてできません。
とはいえ、「添乗員がおすすめする国」に興味がある人は多く、お客様でなくとも、友達や家族からもたびたび聞かれます。
そこで今回は、筆者がこれまでに訪れた国から、「絶対に訪れてほしい!」と思う、とっておきの場所を紹介します。
「絶対に訪れたい世界の名所」シリーズとして【遺跡・建築編】、【自然編】、【都市編】の3回に分けてお届けしますね。
第1回目の今回は、【遺跡・遺跡編】です。
聞いたことがある有名な建築から、ちょっとマイナーな建築まで、5つの建築を厳選しました。
とても人間業とは思えない、驚きの建造物を、ぜひご自分の目で見てみてください!
絶対に訪れたい建築 第5位:ギザの三大ピラミッド(エジプト)
ベタかもしれませんが、やはり生で見るピラミッドは素晴らしかったです。
テレビなどで見たことはあっても、実際に本物を目の前にするとただただ圧倒されます。
「すげー」
と見上げながら、開いた口がふさがらなかったのは私です。
百聞は一見に如かず。ぜひ、自分の目で見てほしい遺跡です。
はじめて訪れたのは、実は添乗員の仕事ではなくて、大学生の時です。
どうしてもピラミッドが見たくて、友達4人でツアーに参加しました。
その時は、客として参加しましたが、まさか数年後に自分が添乗員になろうとは。
人生、何があるかわかりません。
その後、添乗員として3回エジプトを訪れる機会がありましたが、何度訪れても感動があせることはありませんでした。
むしろ、見れば見るほど、知れば知るほどに、当時の技術力の高さに感動するばかり。
「添乗員さんは何度も見るから、もう感動なんてしないわよね~」
と言われますが、そんなことはありません。
何度見ても、素晴らしいものは素晴らしいです。
こんなに巨大な建造物も、一つ一つの石の積み重なりです。
驚くことに、その石の高さは人の背の高さほどもあります。
クレーンも重機もない時代に、一体どうやって積み上げていったのでしょう。
筆者の貧弱な想像力では、その答えは導き出せません。
4500年もの時を超えてなお、当時の繁栄ぶりを私たちに伝えるピラミッドは、圧倒的な存在感で見やる者を魅了します。
いまだに何のために造られたのか謎が多く残っており、古代の歴史にロマンを感じながら見て回りたい遺跡です。
絶対に訪れたい建築 第4位:サグラダ・ファミリア(スペイン)
スペインを代表する建築家アントニオ・ガウディの設計で、着工から140年経った今も、まだ建築途中です。
完成に向けて人々の心が結集していなければ、途中で頓挫してもおかしくありません。
それだけ魅力的な建造物で、人々を突き動かす力がある偉大な建築家ということです。
筆者は、添乗員だった10年間の間に3度訪問しましたが、訪問するごとに先端が伸びていくのがわかりました。
「生きている世界遺産」だと実感した建物です。
内部のステンドグラスも素晴らしいので、ぜひ中にも入って見学してみてくださいね。
ガウディ没後100年にあたる2026年が完成目標でしたが、コロナ禍で観光客が減り、収益が途絶えたことから、2026年の完成は難しいとのことです。(☞ 詳細はこちら)
具体的な完成のめどはたっていません。
完成を目前に工事が打ち切られる、などということがないようにただただ祈るばかりです。
完成したら、ぜひその姿を見に行きたいと思っています。
絶対に訪れたい建築 第3位:タクツァン僧院(ブータン)
ブータンは、経済発展よりも国民の幸福を国家の目標とした「GNH(国民総幸福量)」を大切にしている国です。
2011年に若き国王夫妻が来日し、その美男美女ぶり注目が集まりました。
2017年には眞子様、2019年には悠仁様が最初の海外旅行先としてブータンを訪問されました。
それまで、秘境や辺境を好むコアな旅行者にしか知られることのなかったブータンですが、一気に日本でも身近な国となりました。
タクツァン僧院は、ブータン観光のハイライトで、断崖絶壁に張り付くように建てられています。
こんなところにどうやって建てたのか、目を疑ってしまうほどです。
ほとんどの観光客が目指す場所ですが、麓から僧院までは、山道や階段を片道2時間(休憩除く)ほどかけて登らなければなりません。
チベット仏教の聖地で、現在も僧侶の修行の場として使われている宗教施設です。
お経が書かれた色とりどりの旗(タルチョ)が風になびく風景は、チベット仏教圏らしい厳かな雰囲気です。
アクティビティ満載のスポットですが、頑張って見に行く価値のある建造物です。
絶対に訪れたい遺跡 第2位:タージ・マハル(インド)
ひとりの権威者が愛する妻を亡く、深い悲しみに暮れるあまり、ここまで壮大で優美な建造物を建てて弔いました。
建造物を前に、皇帝がいかに深い愛と悲しみに溢れていたかを想像すると、心が震えます。
壮大であるのとは対照的に、一歩壁に近づけば、優美な模様が掘り出されていることに気付くでしょう。気が遠くなるような緻密な作業に目がくらむほどです。
人間の深い愛を感じることができる建造物と言えます。
絶対に訪れたい建築 第1位:アンコール・ワット(カンボジア)
石造建築なのに、その全体像は柔らかく優美で、まるで刺繍のように美しく、本当に石で出来ているのかと驚きました。
壁面いっぱいに施された躍動感あふれる精緻なレリーフも必見です。
美しい女神(アプサラ)があちこちに彫られているので、ぜひ探しながら見学してみましょう。
明け方は、池に映る逆さアンコール・ワットを見るチャンス!
朝日を浴びて輝くアンコール・ワットもまた素晴らしいので、頑張って早起きしてでも見に行きたい光景です。
夏至と冬至には、ちょうど真ん中から太陽が昇ってくる設計になっており、当時の高い技術をうかがい知ることができます。
絶対に訪れたい世界の名所 建築編 まとめ
今やInstagramやYouTubeで検索したら、素晴らしい景色や絶景はいくらでも出てきます。
オンラインツアーなど、日本にいながらにして世界旅行を楽しめるサービスも登場しました。
バーチャルで世界旅行を楽しめるなんて、少し前までは考えられなかったことです。
でも、旅行の醍醐味や、はやり現地に身を置いて、その国の雰囲気まるごと楽しむことだと思います。
スクリーン越しでは得られない臨場感と感動を、一人でも多くの人に体験してもらえると嬉しいです。