旅の行き先を決める時はどのように決めますか?
ガイドブックや雑誌を眺めながら、旅の行き先を決めるのはとても楽しい時間ですよね。
でも、素敵なところを見れば見るほど、どこに行こうか迷ってしまって、結局決められない…なんて経験はありませんか。
そこで今回は、海外添乗員として世界103ヵ国以上を訪問してきた筆者が、「絶対に訪れてほしい!」と思う、とっておきの場所を紹介します。
前回の【遺跡・建築編】に続き、今回は【自然編】です。
長い年月を経て作り出された自然の美しさに圧倒されること間違いありません!
アンテロープ・キャニオン(アメリカ)
- アメリカアリゾナ州のペイジ近郊
- 長い年月をかけて鉄砲水が岩山を削り形成された洞窟のような渓谷
上部の隙間から太陽の光が差し込むことで、褐色の砂岩が鮮やかに染まり、幻想的な風景に包まれます。
明暗があまりに強烈で、まるで3D映像を見ているかのような感覚でした。
光の角度や強さによって見え方が変わるため、二度と同じ光景はありません。
まさに自然が造り出した芸術品!
鉄砲水によって浸食されたことで、岩壁は滑らかな縞模様が生み出されています。
自然が造り出した優美な曲線美に、時を忘れてうっとりと見入ってしまう絶景です。
プリトヴィツェ国立公園(クロアチア)
- クロアチアの内陸部に位置し、プリトヴィツェ湖群国立公園をなす
- 透明度の高い16の湖が形成され、それらが92の滝で結ばれる
ヨーロッパの絶景を一つ挙げるとしたら迷わずここを挙げる、そのくらい私が大好きな場所です。
大小16の湖と、それらを結ぶ92の滝があり、「世界で最も美しい滝がある場所」とも言われています。
公園内は、木道の遊歩道が張り巡らされていて、体力に応じて散策を楽しむことができます。
すべて歩くには5~6時間といったところでしょうか。1日でも不可能ではありませんが、公園内に1泊して2日間に分けてじっくり楽しむのがおすすめです。
まばゆい光に反射して、湖が光り輝く夏がベストシーズンですが、初夏の新緑の季節や秋の紅葉も素晴らしく、四季折々の風景を楽しめるのも魅力です。
水にたたえられた公園内を歩けば、マイナスイオンをたっぷり受けて、気分も爽快!になること間違いなしです。
ウユニ塩湖(ボリビア)
- 南米ボリビアの標高3700m地点にある塩湖
- 東西250㎞、南北100㎞
- 雨季(12月から4月)に水が張り、「天空の鏡」が出現することで有名に
言わずと知れた絶景スポットですね。
私もはじめて訪問した時には、その美しさに声を失いました。
雨季になると水が張り、その水面に空や雲が映りこみ、まるで合わせ鏡のような世界が広がります。「天空の鏡」と呼ばれるのも納得の絶景です。
青空が広がる日中、マジックアワーが見られる日没、星空までもが映りこむ夜中、と訪れる時間帯によって全く違った風景が広がります。
特に私のおすすめは、日没の時間帯です。
真っ青だった空が徐々に茜色に染まり、やがて淡い紫色になって漆黒の闇へと移り行く…。ただそこにいるだけで、地球がつくり出す壮大な舞台装置の上に立っているようです。
この美しい光景の移り変わりが何万年と繰り返されたことを思うと、自分の存在なんてちっぽけだなと思えました。
百聞は一見に如かず。ガイドブックや映像では伝わらない感動があるはずです。
アンボセリ国立公園(ケニア)
- アフリカ最高峰のキリマンジャロ山(5,895m)の麓に広がる国立公園
- ヘミングウェイが『キリマンジャロの雪』を執筆した場所
- マサイ族の集落が点在
雄大な大草原の中をキリンや象が優雅に歩いている光景は、幼いころに観た『ライオンキング』の世界そのものでした。
アンボセリ国立公園は、アフリカゾウの楽園としても知られ、サファリツアーでは、象の親子を至近距離で見ることができます。
他にも、キリンやシマウマなど様々な動物が生息しており、キリマンジャロを背景に、動物たちが悠々と歩く風景は、他では見られないスケールの大きさです。
赤道直下にあるにも関わらず、万年雪を抱いたキリマンジャロはとても大きく、どこから見ても圧倒的な存在感でした。
アンボセリ国立公園では、雄大なサバンナで生命の息吹を感じる旅が体験できるでしょう。
レンソイス白砂漠(ブラジル)
- ブラジル北東部、マラニャン州にある真っ白な砂丘地帯
- 雨季(1月から6月)が終わると現れる、エメラルドグリーンの湖と純白の砂丘が生み出す風景が絶景
- 広さ155,000ヘクタール(東京都2つ分!)
レンソイスとは、ポルトガルで「シーツ」という意味です。
その名の通り、純白の大砂丘が果てしなく続く光景に身を置くと、真っ白なシーツに包まれているような感覚です。
雨季の間に降った雨が蓄えられ、雨季が終わるころにはあちこちに湖が出現します。エメラルドグリーンの湖と真っ白な砂漠が織りなす光景は、この世のものとは思えない絶景です。
夕暮れ時には、夕日に照らされてオレンジ色に染まる砂丘を見ることもできます。たっぷり滞在して、刻々と変化する風景を楽しみましょう。
少し贅沢に、セスナ機での遊覧飛行もおすすめです。湖と砂丘が織りなす美しい模様が、はるか先まで続いているのがわかりますよ。
まだあまり知られていませんが、個人的にはボリビアのウユニ塩湖に匹敵する絶景スポットだと思います。そろそろ注目が集まるのでは、とひそかに期待しています。
絶対に訪れたい世界の絶景 まとめ
いかがでしたでしょうか。
最近は、映像や写真も質が上がり、世界各地の風景を手軽に楽しむことができるようになりました。しかし、実際にその光景を目の当たりにすると、身体が震えるような感動を体験します。
ぜひ、自分の足でその地に立って見てみてくださいね。