海外の添乗で、現地に着いてから最初にバスで話す内容を知りたい
お客様を惹きつけて、笑いが起こったら最高よね!
この記事では、海外添乗員として約10年間、103ヵ国を案内してきた私が、あなたのこんな悩みや疑問を解消する内容をまとめました。
海外に着いてから最初におこなう案内事項は、現地情報やら注意事項やらで大切なことがいっぱい。
だけど、お客様は長旅で疲れている…
バスの車内は、案内事項を聞いてほしい添乗員VSウトウト眠ってしまいたいお客様との攻防戦。
ここは要点をしぼってシンプルに、分かりやすく案内したいものです。
お客様の心をグッとつかんで、笑いが起こったりすると、もう最高です♪
この記事を読めば
- 海外添乗で、現地に着いてからのバス車内で案内すること
- 【全文紹介】実際のアナウンス例
- クスっと笑いが起きるセリフ
が分かります。
実際に、私がアナウンスしていた内容を文字おこししてみましたので、参考にしてください。
長年の経験で培った?!、お客様が笑ってくれるフレーズやポイントもこっそり教えちゃいます!
実際に笑いが起きるかどうかは、あなたの話術次第。
滑っても責任は負いませんよ〜笑
添乗員のバス挨拶例文 現地に着いたら伝えること5つ
現地についてから伝えることは、次の5つです。
- 旅のスタッフ紹介
- 現地時間
- 安全情報
- 現地通貨
- ツアー中のお願い
旅を盛り上げていくスタッフと、現地情報、そしてツアー中のお願い事項が主な内容です。
疲れているお客様にも分かりやすいよう、ポイントをまとめて簡潔に伝えることが大切です。
それでは、さっそく、フランスのパリに到着した設定で、バス内でのアナウンス例を見ていきましょう~
添乗員のバス挨拶 現地についてからのアナウンス全文公開!
大変長らくの空の旅、お疲れ様でございました。
飛行機は予定通りパリ国際空港に到着いたしました。これよりバスは、本日のホテルまで向かって参ります。
約1時間ほどかかりますので、ゆっくりとお過ごしください。
皆様、まずはシートベルトの着用をお願いいたします。
後ろの方、私の声は届いていますか?
【ここでたいてい、親切なお客様は頭の上でマルっとしてくれます。こういう反応、嬉しいんです。】
ホテル到着までの間に、現地情報などをいくつかお伝えいたします。
お疲れとは思いますが、大事なご案内となりますので、しばらくお付き合いください。
旅のスタッフ紹介
まず、今日から皆様の旅を案内しますスタッフを紹介いたします。
皆様、もう私の名前は覚えていただけましたか?
【親切なお客様が◯◯さーん!と呼んでくれるはず!】
はい、ありがとうございます。私は添乗員の〇〇でございます。
あらためまして、〇日間どうぞよろしくお願いいたします。
そして、こちらはガイドの〇〇さん。
そして安全運転で運行していただいていますドライバーの〇〇さんです。
3人で皆様の旅を盛り上げて参りますので、どうぞよろしくお願いします!
【パチパチパチパチ〜】(拍手)
それでは、現地情報のご案内です。
お伝えしたいことはたくさんあるのですが、まずは3つ
- 現地時間
- 安全情報
- 現地通貨
をお知らせします。
とっても大事なことなので、皆様、お疲れだというのは十分に承知していますが、ちょっと耳を傾けておいてくださいね。
現地時間
では、まずは現地時間のご案内です。
ツアー中は、この時間に従って進めて参ります。
このタイミングで必ず時計を合わせていただきますようにお願いいたします。
フランスの現地時間は、
- 日付は、日本を出発した日と同じ7月1日
- 時間は、日本より8時間遅れて、現在17時、午後5時
でございます。
日本との時差は、8時間あります。
日本に連絡したいな、と思ったときは、フランスの時間に8時間足すと日本時間となります。LINEをしたり、電話をかける際は参考になさってください。
夜中にピコン!とラインのお知らせが鳴っては、何事かと心配します。
「うえーい!」と楽しんでいる写真が送られてきたら、それはそれで、たとえ家族と言えどもうっとうしく思う人もいるかもしれません。(笑い)
連絡をする際には、受け取る相手の時間も考えてあげてくださいね。
話が逸れてしまいました。
現地時間のお話をしておりましたが、ツアー中は時間厳守のご協力をよろしくお願いいたします。
ツアーは団体行動ですので、1人でも時間に遅れますとツアー全体の日程が遅れてしまいます。
私一人くらい大丈夫と思わずに、どうぞ、ご協力を宜しくお願いいたします。
安全情報
続きまして、現地の安全情報をお伝えいたします。
パスポート管理の徹底
まず、皆様の命の次に大切なのはパスポートです。
ツアー中は、文字通り、肌身離さずパスポートを携行していただけますようにお願いいたします。
鞄をすられたり、置き引きにあってしまったとしても、パスポートだけは手元に残るように、文字通り、肌身離さず持っていてくださいね。
私はこんな風に、お腹に巻きつけて管理をしています。
あらかじめお断りをしておきますが、今日から私は、皆様の耳にタコができるほど、パスポートについて注意喚起をして参ります。
パスポートを紛失してしまうと、皆様の楽しい旅が台無しになるからです。
私の余計な仕事も増えてしまいますので、絶対になくさないようにお願いしますね。(笑い)
というのは冗談ですが、自分は大丈夫だろうと過信なさらず、必ずその都度、お確かめいただきますようにお願いいたします。
治安情報
そしてフランスの治安ですが、凶悪な犯罪等はございませんが、観光客を狙ったすりやひったくりが発生しております。
特にパリの市内や地下鉄などでは、鞄から財布を抜き取ったり、スマホを盗んだりする事件も発生しています。
よくあるのは、朝食のビュッフェの際に、鞄やスマホを椅子の上においたままで席を離れ、
「うわぁ~おいしそうね!」
と言っている間にひったくられてしまうケースです。
最近は、オープンテラスでテーブルの上にスマホを置いたまま、食事やおしゃべりを楽しんでいる隙に、ひったくられるという被害も出ています。
日本では、そんなことはないかもしれません。
しかし、ここは海外です。
日本ほど安全な場所はありません。
最近はキャッシュレス化が進んでいますので、クレジットカードもポイントカードもスマホ上に全部登録している人も多いと思います。
盗まれては大変です。
写真やスケジュールもスマホで管理をしている人が多いと思いますので、盗まれると相当なダメージです。
気を付けてくださいね。
ツアー中は、貴重品から目を話すことのないように、管理の徹底をお願いします。
夜間の外出禁止
また、夜間の一人歩きや、細い路地に入り込む事は危険ですので、お控えください。
飲料水
飲み水についてもご案内させてください。
日本は、世界でも水道水が飲める数少ない国です。
ツアー中は、水道水は飲まずにミネラルウォーターをご利用いただくようにお願いします。
日本とは性質が違っていたり、衛生上問題があるため、お腹を壊す場合がありますので、水道水はお控えください。
ツアー中はバス移動も長いですので、お腹を壊してしまうとどうなるかは、ご想像の通りです。
車内でもミネラルウォーターを、1本〇円で販売しています。必要な場合にはお声掛けください。
以上が安全情報です。
現地通貨
次に通貨についてです。
旅行中の通貨はユーロです。
大抵の場所でクレジットカードがご利用いただけます。
食事の際の飲み物代についてはその場で現金で集金させていただきますのでご協力お願いします。
物価の目安
フランスの物価は、日本より高いです。
ペットボトルのお水が1本2ユーロくらいですので、全体的に1.5倍から2倍くらいをイメージされると良いと思います。
チップについて
また強制ではございませんが、チップの習慣がございます。
ホテルに滞在中、「快適に過ごせたな、満足したな」と思われましたら、
1泊あたりおひとり人様1ユーロ程度
を枕銭として置いておくといいかと思います。
また、重たい荷物を持ってもらったり、水筒にお湯を入れてもらうなど何かサービスを受けた時にも、500円程度のチップを渡すととてもスマートですし、気持ちよくやりとりができます。
チップは日本にはない週間なので、私たち日本人には悩みの種となりますね。
ですが、難しく考えず、何かお願いをする際にお互いが気持ちよく過ごせる潤滑剤だと思って、サービスを受けてうれしかったときにはお渡しできるとスマートです。
トイレは有料
お手洗いも、チップ制のところが多いです。
日本では大抵どこもお手洗いは無料ですが、こちらでは有料なところがほとんどです。
0.5ユーロから1ユーロ程度と考えてください。
特にサービスエリアでは、トイレの入り口に券売機があり、そこで切符を買ってお手洗いを利用します。
利用後、その切符はサービスエリアの店内で金券として使えます。
お土産やお水を買ったり、コーヒーを飲むのに使ってくださいね。
このシステム、とってもよく考えられていると思うんですよね。
日本でもやったら儲けると思うんですが、どなたかいかがですか?(笑い)
ツアー中は、1時間半から2時間おきにお手洗いの時間をお取りいたします。
万が一、途中で具合が悪くなった場合は、遠慮なくお知らせください。
バスは急には停まれませんので、お早めにお知らせくださいね。
ツアー中のお願い
最後に、ツアー中のお願いです。
時間厳守
最初にもお願いしましたが、ツアー中は時間厳守でお願いします。
一人の遅れがツアーの遅れとなります。
普段はめったなことでは怒りませんけれども、あまりにも遅刻が過ぎる場合は、仏の顔も三度まで、という言葉がありますので、私も厳しくお声掛けしなければいけません。ご了承ください。
貴重品の管理徹底
次に、これも最初にお伝えしましたが、貴重品の管理の徹底でございます。
特に、パスポートは肌身離さず、携帯してください。
貴重品は、お客様自身で管理をお願いします。
車内禁煙
3つめに、車内内禁煙でございます。
愛煙家の方には、たいへん心苦しいお願いではございますが、車内禁煙にご協力ください。
また、公共の場では、日本と同じく禁煙の場所が増えております。
おタバコをお吸いになる際には、喫煙マナーを守っていただくようにお願いいたします。
シートベルト着用
お願いばかりで申し分けございませんが、最後に、シートベルト着用のお願いでございます。
バス走行中は、シートベルトを着用していただきますように、お願いいたします。
以上となります。
皆様のご旅行が楽しいものとなりますように、精いっぱい頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、到着までゆっくりとお過ごしください。
到着前になりましたら、改めてお知らせいたします。
添乗員のバス挨拶 空港到着~ホテル まとめ
今回は、海外添乗で現地に到着してからはじめにバス内で行うアナウンスについてまとめてみました。
異国の地に着いた高揚感と、これから始まる旅行への期待から、お客様はワクワクしています。
そんなお客様のワクワク感を盛り上げられるように、アナウンスできるといいですね。
とはいえ、お客様は疲れているし、案内しなければいけない項目はたくさんあります。
思いつくままにダラダラと案内していては、頭に入ってきません。
項目ごとに要点をまとめて、短い言葉でシンプルに伝えましょう。
実際に文字に起こしてみると無駄のない案内文ができますよ。
雛形をつくっておけば、どの国でも対応できます。
添乗員の仕事は準備が8割。
しっかりと台本を作って、イメージトレーニングをしながら何度も練習してくださいね。
トライ&エラーで経験を積めば、自然とスラスラ案内できるようになります!
お客さんウケが良かったフレーズはメモしておいて、自分だけの虎の巻を作りましょう。
参考になれば嬉しいです。
不明な点があれば、問い合わせフォームからご質問も受け付けています!