ウユニ塩湖ってあんなに有名なのに、どうして世界遺産じゃないの?
この記事では、海外添乗員として世界103カ国を訪問し、ウユニ塩湖には3回訪れた私が、あなたのそんな疑問にお答えします。
- ウユニ塩湖が世界遺産ではない理由
- そもそもウユニ塩湖ってどこにある?
- なんであんな絶景が広がっているの?
こんなことをまとめてみました♪
これからウユニ塩湖の旅行を検討している人の参考になれば幸いです。
自分で手配したり、言葉の面で不安な人は、ツアーに参加したり、旅行会社にプライベートツアーを手配してもらうと安心です。
【意外?】ウユニ塩湖が世界遺産ではない理由
ウユニ塩湖は、言わずと知れた絶景スポット。
これほどまでの絶景であれば世界遺産であってもおかしくありませんが、じっさいは指定されていません。
明確な記載などはありませんが、その理由は2つあるとされています。
- 塩の採掘が出来なくなるから
- 環境問題が深刻だから
塩の採掘が出来なくなるから
ウユニ塩湖は、絶景スポットではありますが、地元の人にとっては塩の採掘場であり、生計を立てるための仕事場のようなもの。
世界遺産に登録されると、「環境保全」という観点から、塩の採掘ができなくなる可能性があります。
塩が採れなくなると、多くの人が職を失ってしまうため、あえて世界遺産登録に申請していないという説があります。
環境問題が深刻だから
また、ウユニ塩湖周辺の環境問題も指定を妨げる要因となっています。
観光開発に伴い、過剰な観光(オーバーツーリズム)やゴミの問題が深刻化しており、ウユニ塩湖を含む周辺地域の生態系や環境に対する影響が懸念されています。
とくに、塩湖に落ちたゴミは分解されず、半永久的に残ってしまうそうです。
じっさい、何かの拍子で風に飛ばされてしまい、そのまま塩湖に落ちてへばりついているゴミをいくつか見ました。
故意でなくても、旅行者がたくさん入ればこのようなことは起きてしまいます。
また、旅行者が持ち込んだ土により、白い塩湖が黒くなってしまう現象も起きています。
これらの問題を解決して、世界遺産指定に向けた取り組みが進められているという声もありますが、2023年時点では指定に向けた動きがありません。
【汚い?】ウユニ塩湖のトイレ事情
ウユニ塩湖観光中のトイレは、覚悟をして利用した方がいいです。
ツアー中は、ウユニ塩湖の周辺地域に設置されているトイレに立ち寄ってくれます。
が、このトイレ、かなり汚いです。
人によっては、使用するのをためらってしまうかもしれません。
いわゆる「ぼっとん」スタイルで、かなり悪臭がします。
トイレットペーパーなんてありません。
水が出ないのも当たり前。乾燥地帯なので仕方がありません。
先ほどのオーバーツーリズムとも関連していると思いますが、観光客の数に対してトイレの数が少なく、汚物の回収が間に合っていないように感じました。
ということで、出発前にホテルで済ませておくのがよいでしょう。
乾燥しているので水分はしっかりとってくださいね!
そしたらトイレに行きたくなっちゃうんだけどね…
念のため、トイレットペーパーや除菌ティッシュなどは多めにもっておくとよいでしょう。
また、万が一の際に、携帯用トイレもあると安心です。
海外のビックリトイレ事情を乗り越えるためのお役立ちアイテムについては、こちらも参考どうぞ。
ウユニ塩湖はどこにある?面積や標高は?
ウユニ塩湖という名前は聞いたことがあったり、絶景の写真は見たことがあっても、実際にどこにあるのか知っている人は意外と少ない気がします。
ウユニ塩湖は南米のボリビアにあります。
ボリビアは南米のほぼ中央部に位置し、ペルー・ブラジル・パラグアイ・アルゼンチン・チリと国境を接する内陸国です。
ウユニ塩湖の面積は、約10,582平方キロメートルで、日本でいうと、東京都の約3倍、四国の半分ほどに相当します。
また、ボリビアのアルティプラーノと呼ばれる高原地帯に位置しており、標高は約3,656メートル。
なんと、日本の富士山(3,776m)とほぼ同じ高さにあります。
「富士山と同じ高さに、四国の半分ほどの面積の塩の原がある」とイメージするといいかと思います。
海のない内陸国でありながら、この塩湖によって塩が採掘でき、国の重要な収入源となっています。
また、今ではウユニ塩湖の絶景をひと目見ようと、世界中から多くの観光客が訪れるようになり、観光産業もさかんになりました。
【何がすごい?】ウユニ塩湖ができた理由
ウユニ塩湖は、数千万年前にアンデス山脈が隆起した際にできた古代湖のあと地です。
この地域は、かつては海に面していたため、海水が陸地に侵入して形成された海水湖だったと考えられています。
その後、周囲にあった山々からの河川の流入によって水位が上昇し、数千年間にわたって膨大な量の塩分が堆積して、現在のウユニ塩湖が形成されたとされています。
ウユニ塩湖の塩分濃度は非常に高く、ほとんど雨が降らない乾季のあいだには、塩分が蒸発して白い塩原が広がる独特の風景を見ることができます。
また、標高約3,656~3,658メートルとほぼ平坦なため、雨季には、降った雨が湖面に張り、空模様を映し出して鏡のようになることから、「天空の鏡」として急激に有名になりました。
【ウユニ塩湖は世界遺産ではなない】環境に配慮して絶景を楽しむべし
今回は、ウユニ塩湖が世界遺産になっていない理由をまとめてみました。
ウユニ塩湖が世界遺産ではない理由のひとつに、オーバーツーリズムや環境問題が影響しているようです。
旅行者として訪れる際には、なるべくゴミを出さないように注意したり、環境に配慮した行動を心がけたいものですね。
ウユニ塩湖の絶景が後世まで続き、塩の採掘とうまくつり合いがとれるといいのにな、と願わずにはいられません。
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