
そんな風に思っている人は要注意です!
残念ながら、ツアーで団体行動をしていても、スリに合います。
海外旅行で自分が絶対にスリに合わないという保証はどこにもないんです。
この記事では、世界103ヵ国を訪問した元海外添乗員の筆者が、スリやひったくり対策として実際に現地でお伝えしていることを紹介します。
パスポートやクレジットカード、現金などの貴重品をすられてしまうと、旅行どころではありません。
観光を中断して、警察や領事館に行って手続きをする必要があります。
何より、精神的にものすごくショックです。
もちろん、スリをするほうが、100%悪いです。
でも!!!
「これはスリにあっても仕方ないな…」という場合も、結構あるんです。
海外は日本とは違います。
日本の常識は通用しません。
なので、スリにあわないための方法を知って、対策をしましょう。
旅行を思いっきり楽しむために、防犯対策はとても大切なことなので、ぜひ参考にしてくださいね。
対策をしっかりしておけば、楽しい旅行になりますよ。
海外旅行の防犯対策の鉄則:命の次に大切なのはパスポート


- 命の次に大事なのはパスポート
- パスポートは肌身離さず持つ
- 日本のパスポートは高額取引されている
この3つは覚えておいてください。
海外旅行ツアー中に、何度も何度も、それこそ筆者は口をすっぱくして、お客様は耳にタコが出来るほど、お話ししていることです。
海外では、パスポートがあなたの身分を唯一証明するものです。
それが無くなるというのは、あなたがどこの何者か分からないということに直結します。
お金やクレジットカードがなくなってしまっても、パスポートだけは死守することが大切です。
日本のパスポートは世界で最強のパスポートとされています。
日本のパスポートはビザなしで多くの国に渡航できるため、犯罪組織などの闇世界で高額で取引されているらしいです。
あなたのパスポートを狙っているスリは、意外と近くにいるかもしれません。
不用意にあなたに近づいてきた人は、怪しいと思って警戒するくらいの用心さが必要です。
海外旅行の防犯対策に必要な3種の神器
海外旅行でのスリ対策として、次の3つは用意しましょう。
- パスポートホルダー(貴重品ケース)
- 小型の財布
- ショルダーバッグ
高価なものである必要はありませんよ。
①パスポートホルダー(貴重品ケース)
トラベル用品売り場で見かける、首からかけたり、お腹に巻くケースです。
パスポートはこの袋に入れて、下着と洋服の間に装着し、文字通り肌身離さず身に着けます。
パスポート以外に、次のようなものも入れましょう。
万が一、手荷物がスリにあっても最小限の被害ですみます。
- パスポート
- 日本円
- その日使う予定のない現地通貨
- 免許証やキャッシュカード
首から下げるタイプは、機能がシンプルで軽いのが特徴です。
パッとかけたり外したりできるので、使いやすいです。
私は、はじめは首からかけるタイプを使っていましたが、その後腹巻タイプに変えました。
変更した理由は、衣服の中でぶらぶらと動くのがうっとうしく感じたからです。
人によっては、肩が凝るという人もいるので、合わない人もいるかもしれません。
腹巻タイプは、多機能でいろいろと入るものもありますが、その分かさばって使い勝手が悪くなることがあります。
伸縮性と速乾性が高いシンプルなものを選ぶといいと思います。
旅行中は活動的なので、汗をかきやすいです。
汗をかいても蒸れにくく、汚れてもサッと洗えてすぐ乾くものが清潔に使えます。
汗を吸い込んだパスポートケースは予想以上に臭いです…
意外と忘れてしまう人がいますが、必ずジップロックなどのビニール袋に入れてから貴重品ケースにしまってくださいね。
直接ケースに入れてしまうと、汗でしわしわになってしまいますよ…
②小型の財布(安物で良い)
日本で使っている財布をそのまま海外旅行に持ってくる人がいますが、おすすめできません。
病院の診察券やポイントカードなど、旅行にいらないものがはいっていませんか。
紛失したり盗難にあうと、それらも全てなくなってしまいますよ。
また、ブランド品は目に付きやすく、「私はお金を持っています」と周りにアピールしてるようなものです。
海外旅行には、100均にも売っているような、簡易的な財布を使うといいでしょう。
- その日使う現地通貨
- クレジットカード
など、必要最低限のものをいれておきます。
それ以外のものは、①のパスポートホルダーに入れて肌身離さず保管しましょう。
両替したお金は、分散することで、スリにあったとしても被害を最小限にとどめることができます。
くれぐれも、全財産をこの財布に入れて持ち歩かないようにしてくださいね。
お金の出し入れの際にもたついていると、それだけでスリの標的になります。
スムーズに支払いが出来るよう、財布の中を整理しておくことも大事なポイントです。
現地通貨と日本の硬貨が混ざってしまって、財布の口を大きく開けてガサガサとしている人をときどき見かけます。
危険なので辞めてくださいませ…。
③ショルダーバッグ(斜めかけ鞄)
両手があくリュックサックは便利ですが、後ろが見えないのでおすすめできません。
海外旅行には、斜めかけrのショルダーバックを利用しましょう。
特に、エスカレーターやエレベーター、電車、列に並んでいる時など、人が近づいてきても違和感がないような場所では注意が必要です。
こうした場所では、ショルダーバックを自分の前にして、さらにファスナーのところを手で握ったり、荷物を抱えるくらい用心しましょう。
大袈裟だと思いますか?
そう思った方は、残念ながら認識がまだまだ甘いです。
ななめにかけて荷物を後ろに回していると、知らないうちにファスナーを開けられて、財布を抜き取られていた、というのは実際に本当に起こります。
カッターでスッと切られていることもあります。
相手はプロです。
大袈裟なくらい対策をしても、しすぎることはありません。
「私の鞄から財布を抜き取ることはできません」
ということが明らかにわかるように、態度で示すことでスリに狙われる可能性も低くなります。
以上、海外旅行の際に必要な防犯対策グッズを紹介しました。
- パスポートホルダー(貴重品ケース)
- 小型の財布
- ショルダーバッグ
これらは、貴重品を守るために必要な3種の神器として用意しましょう。
高価なものである必要はありません。
- 財布には必要最低限の現金とクレジットカードだけ入れる
- 貴重品ケースにパスポートと他の貴重品を入れて肌身離さず携帯する
- 人混みではショルダーバックを前にして抱えるくらいでちょうど良い
海外旅行でスリや盗難に合わないために:防犯グッズより大切な心がけ
どんなに防犯グッズを用意したところで、あなたがスリや盗難に合わないように注意していなければ狙われます。
何度も言いますが、相手はプロです。
次のようなところは、特にスリや盗難が発生しやすい場所です。
- ホテルの朝食会場
- ホテルのロビー
- エスカレーターやエレベーター
- 写真を撮るとき
ツアーで団体行動をしていたとしても、スリは特定の人を狙っています。
「自分は大丈夫」という気持ちをなくして、用心するようにしてください。
ホテルの朝食会場
ホテルのレストランは、誰でも入ることができます。
一般客を装ってホテルに入り込み、ターゲットを狙っている場合もあります。
日本では、ビュッフェ会場で椅子にカバンを置いたまま席を立っても、荷物がなくなることはないかもしれません。
海外では、即なくなります。
椅子や机に置いた荷物は、目を離した隙になくなるのが当たり前です。
席をとるために、部屋の鍵をテーブルに置いておくのも危険です。
部屋番号が分かる鍵だと、そのまま部屋に入られるという最悪の事態も考えられます。
想像しただけで恐ろしいです。
席を確保する際は、ハンカチなどなくなっても良いものを置きましょう。
スマホもダメですよ。
ホテルのロビー
ホテルのロビーも、誰でも入ることができます。
ホテルだからと言って安心しすぎることがないようにしてください。
フロントで鞄を床に置いて、足に挟んでチェックイン手続きをしたところ、鞄ごとひったくられた添乗員仲間がいます。
自分の部屋に入るまでは、気を抜かないでくださいね。
荷物を横に置いてソファーに座ったり、足元におくのも危険です。
常に斜めがけにして、自分の前に抱えるようにしましょう。
エスカレーターやエレベーター
エスカレーターやエレベーターでは、人が近くにいても違和感がありません。
この人、やたらと近くにいるな…
と感じても、まさかスリだとは気付いていないことは多いです。
相手はプロです。
あなたが気付かないうちに、あなたのカバンに手を出しているかもしれませんよ。
しっかりとカバンに手を添えて、対策してください。
写真を撮る際
写真を撮る時は無防備になっています。
写真撮影をしていて、スマホやデジカメをひったくられる被害はよく聞きます。
ストラップなどでしっかりと自分の体に固定しておきましょう。
最近は、デジカメよりスマホで写真を撮る人の方が増えてきました。
キャッシュレス化が進み、お金をスマホで一括管理している人も多く、クレジットカード以上にスマホがなくなると困る人も多いはず。
それなのに、スマホは、ストラップが付いていないことが多いです。



添乗員さーん!写真撮ってもらっていいですか~?
とスマホを預けられると、私は相当用心していました。
お客様の大事なスマホ、悪党どもにひったくられるわけにはいきませんから…。
できれば、スマホにもストラップを付けていただけると、元添乗員としてありがたいです。
友達にスマホを託して取ってもらう際の防犯対策にもなりますよ。
友達にスマホを託して、撮影中にひったくりに合ってしまったら、お互い嫌な雰囲気になってしまいます。
ぜひ、対策してください!
まとめ:海外旅行の防犯対策
海外では、日本の常識は通用しません。
ちょっとした心がけで、スリやひったくりの被害は減らせます。
平和な国に暮らしている私たち日本人は、少し大袈裟なくらい用心して、ちょうど良いくらいです。
しっかりと防犯対策をして、楽しい旅行にしてくださいね!